米国特許実務ノート



【早期審査】

 各特許出願は通常それぞれの審査部門において順番通りに審査されます(37 CFR 1.102(a))。但し、公益に関する重要な発明は早期審査の対象となり得ますし(37 CFR 1.102(b))、また、出願人は審査を早める(make special)ために請願書(petition)を提出することができます(37 CFR 1.102(c), (d))。以下、早期審査の対象となり得るものについて類別して説明します。

(1)請願を要せず早期審査の対象となるもの
 超伝導関連出願については大統領令により全件早期審査することになっています。出願人が超伝導関連出願であることを述べて要求すれば、早期審査の対象となります(37 CFR 1.102(b), MPEP § 708.02)。

(2)費用を要しない請願
 以下に該当する場合は、請願書を提出するだけでよく、費用は必要ありません(37 CFR 1.102(c), MPEP § 708.02)。
  1. 出願人の年齢(65歳以上)による場合。


  2. 健康上の理由による場合。
     証拠(医師の診断書など)が必要です。


  3. 環境品質を実質的に高める発明の場合。
     生命維持に必要な空気・水・土などの自然要素を回復または保護することにより人類の環境品質を向上させる発明であることが必要です。


  4. エネルギー資源の開発や保護に実質的に寄与する場合。
     エネルギー資源の開発、エネルギー資源の効率的利用や保存に寄与することが必要です。

(3)費用を要する請願
 以下に該当する場合は、請願書と費用($130(37 CFR 1.17(h)))が必要です(37 CFR 1.102(d), MPEP § 708.02)。
  1. 組み換えDNA関連発明。


  2. エイズ及び癌関連発明。


  3. テロ反撃のための発明。


  4. 小規模組織によるバイオテクノロジー関連出願。

(4)費用を要する請願及びサーチ
 以下に該当する場合は、請願書と費用($130(37 CFR 1.17(h)))に加えて、先行技術サーチ等を必要とします(37 CFR 1.102(d), MPEP § 708.02)。
  1. 製品の製造予定者。
     注意深く完全なサーチをした、もしくは、先行技術について十分な知識があることを示さなければなりません。


  2. 現実に侵害されている場合。
     侵害の可能性だけでは該当しません。注意深く完全なサーチをした、もしくは、先行技術について十分な知識があることを示さなければなりません。


  3. 審査未着手案件について、先行技術サーチをして特許性について詳細な考察をした場合。


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