米国特許実務ノート



【出願日を確保するために必要な書類】

 出願日を確保するために必要な書類については37 CFR 1.53(b)に規定されています。これによると、出願日とは
  • 35 U.S.C. 112により規定された明細書(Specification)、及び、
  • 37 CFR 1.81(a)により要求される図面(Drawing required)
が特許商標庁に提出された日となっています(37 CFR 1.53(b))。

 「明細書」については、出願日を確保するためには「37 CFR 1.71に準じた発明の説明(description)」と、「37 CFR 1.75に準じた少なくとも一つのクレーム(claim)」とを含めばよいとされています(37 CFR 1.53(b))。「37 CFR 1.71に準じた発明の説明」の要件としては、完全、明瞭、簡潔かつ正確な用語で(in such full, clear, concise, and exact terms)、当業者(person skilled in the art or science)が実施できる程度に記載されていることが要求されます(37 CFR 1.53(b))。また、特許を受けようとする発明を、ベストモードを含めて、正確に開示していなければなりません(37 CFR 1.53(c))。「37 CFR 1.75に準じたクレーム」については特許出願書類の形式の項を参照してください。最低限クレームが一つあれば出願日を確保することができます。

 「図面」は、特許を受けようとする発明を理解するために必要な場合に要求されます(37 CFR 1.81(a))。したがって、発明の性質上図面を必要としない場合には、図面がなくても出願日を確保することができます。

 上記「明細書」と「図面」とが要件を満たす場合には出願番号が付与され(37 CFR 1.53(a))、出願日とともに出願人に通知されます(37 CFR 1.54(b))。上記書類が要件を満たさない場合にはその旨が出願人に通知され、提出期間が指定されます(37 CFR 1.53(e)(1))。特に、図面については審査官から最低2ヶ月の期間が与えられます(37 CFR 1.81(c))。指定された期間内に書面を提出した場合には、その提出日が出願日となります。一方、指定された期間内に応答しない場合には手続は終了します(37 CFR 1.53(e)(3))。

 なお、従来「発明者の氏名」が出願日確保の要件となっていましたが、1997年12月1日より要件ではなくなりました。



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