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【再発行と再審査】 (1)再発行(reissue) 再発行は、出願人側の過誤を正すために利用されます(35 U.S.C. 251, 37 CFR 1.171, MPEP § 1410)。失効していない特許だけが対象であり、クレームを拡大する場合には発行から2年以内に出願する必要があります(35 U.S.C. 251)。また、再発行出願は出願全体として出願するものであり、クレーム単位にするものではありません。 再発行出願では、優先権主張を追加することができ(MPEP § 1402)、発明者を追加することもできます(Ex parte Scudder)。但し、分割出願のやり直しは認められません(In re Orita)。 再発行出願をするためには、出願送付票に、宣誓書または宣言書(reissue oath or declaration)、譲受人の同意書(written consent of all assignees)等を添付する必要があります(MPEP § 1410)。但し、従前厳格に求められていた「過誤原因の特定」は規則改正により不要となりました。また、再発行出願の出願料は、通常の出願と同様に、基本料金(37 CFR 1.16(e)(1), (h)-(j), (s))、サーチ料金(37 CFR 1.16(n))、審査料金(37 CFR 1.16(r))という料金体系となっていますが、審査料は$620で通常の出願の審査料($210)よりも高く設定されています。 再発行されると、その内容で元の特許が発行されたのと同様の効果を有します(35 U.S.C. 252)。但し、一定の場合には他者に中用権が発生します(35 U.S.C. 252)。 (2)査定系再審査(ex parte reexamination) 再審査は新たな先行技術を審査官に考慮させるために利用されます(35 U.S.C. 302, 37 CFR 1.510, MPEP § 2201)。この再審査は特許権者のみならず第三者も要求することができます(35 U.S.C. 302)。再審査は権利行使可能な間(特許失効から6年以内)であればいつでも要求できます(37 CFR 1.510(a))。 再審査を要求する場合には、先行技術を引用した上で、クレーム単位で要求します(35 U.S.C. 302)。但し、要求しなかったクレームも再審査の対象とされます(MPEP § 2216)。再審査の要求をした後は、それを取り下げることや放棄することはできません(MPEP § 2210)。また、再審査を要求する際には、特許性に関する実質的な新たな問題 (substantial new question of patentability) が提起されている必要があります(35 U.S.C. 303(a))。なお、査定系再審査を要求するためには、手数料(37 CFR 1.20(c)(1),(3)-(4))を支払う必要があります。 特許権者により再審査が要求される場合には補正案を添付することができます(37 CFR 1.510(e))。但し、クレームを拡大する補正は認められません(35 U.S.C. 305)。 再審査が要求されると、審査官は特許性に関する実質的な新たな問題が提起されているかを、要求から3ヶ月以内に決定します(37 CFR 1.515(a))。この決定には再審査指令(order)が含まれ、この指令において指定された期間内(2ヶ月以内)に、特許権者は主張書(statement)を提出することができます(37 CFR 1.530(b))。この特許権者による主張書が提出された場合に限り、再審査を請求した第三者は答弁書(reply)を提出することができます(37 CFR 1.535)。この後、第三者には意見を述べる機会は与えられません。 再審査の結果、特許性が認められたクレームは、再発行の場合と同様に(35 U.S.C. 252)、その内容で元の特許が発行されたものと同様の効果を有します(35 U.S.C. 307)。 (3)当事者系再審査(inter partes reexamination) 上述の通り従前の再審査では、再審査を請求した第三者は、特許権者による主張書が提出された場合に限り、答弁書を提出することができるだけで、その機会を逃すと意見を述べる機会は与えられていませんでした。そこで、そのような従来の査定系再審査手続に加えて、第三者の関与の下で進められる当事者系再審査手続が1999年法改正により導入されました(35 U.S.C. 311, 37 CFR 1.902, MPEP §2609)。 この当事者系再審査も、査定系再審査と同様に、いつでも誰でも要求することができます(35 U.S.C. 311(a))。なお、当事者系再審査を要求するためには料金(37 CFR 1.20(c)(2),(3)-(4))を支払う必要があります。 この当事者系再審査では、特許権者による主張書の提出や第三者による答弁書の提出といった手順を踏むことなく、特許権者の応答の度(30日以内)に第三者は意見(written comments)を提出することができます(35 U.S.C. 314(b)(3), 37 CFR 1.947)。 この当事者系再審査手続で特許の有効性が最終的に認められた場合には、その後の民事訴訟において同一の理由でその特許の無効を主張することができなくなります(35 U.S.C. 315(c))。 (4)訂正証明書(certificate of correction) 訂正証明書は形式的過誤を正すために利用されます(35 U.S.C. 254, 255, 256, 37 CFR 1.322, 1.323, 1.324, MPEP § 1480, 1481)。単なる誤記であればこの訂正証明書で対処できますが、実質的な内容に関する訂正は上述の再発行により訂正しなければなりません。出願人側に過誤がある場合には料金($100(37 CFR 1.20(a)))を要しますが(37 CFR 1.323)、特許商標庁側の過誤であれば料金は不要です(37 CFR 1.322)。 |